なぜ、今日の1曲が 「生生流転」なのか。
本日、私、国立近代美術館で開催されている、「横山大観展」に行って参りました。
そこで、目にした壮大な作品
「生々流転」を観賞したから。
その絵を見ている間じゅう、頭の中でヘビロテでかかっていたのがこの曲でした。
生々流転とは、
すべてのものは絶えず生まれては変化し移り変わっていくこと。
生生は物が次々にうまれ育つこと。
流転とは物事が止まることなく移り変わっていく意味。
(goo辞書 三省堂 新明解四字熟語辞典より)
横山大観と 水戸 という つながりについても記事を書きたいところですが、
今日はさださんの歌について書いていきます。
目次
さださんの借金と「長江」の映画製作
ここまでさかのぼると、生々流転の曲と 長江の映画とさださんの大借金(本人曰く 金利入れて30数億 時には 40億とも言ってます)
のことについて、解説しなくてはならなくなるので、ここでは詳細は控えますが、
生生流転は さださんが監督・制作した ドキュメンタリー映画
「長江」の映画の主題歌として作られました。
「長江」の最初の一滴が見たい というのが、この映画を作ったきっかけではあるのですが、ドキュメンタリー映画のため、膨大な費用がかかり、最終的に35億の借金の末、
完成に至ったという、いわくつきの映画となりました。
1980年~1981年撮影
1981年 公開
そして、「生々流転」は 長江の最初の一滴を追って、長江をひたすらにさかのぼる
さださんの 長江の沿岸の人々の暮らしを記録した映画の主題歌として 作られた歌。
この時、
さださん、29才の年です。
しかもまだ結婚前、独身でした。
29才で 35億の借金! どれだけの心労か。今考えると恐ろしいことです。
そりゃ、生生流転のような歌 作りたくなるのもわかります。
それにしても、ホントに凄い人です。
人生の歌
うたわれているのは、さださんの人生観ともいいましょうか。
そもそも、何故 長江 中国かというのも、さださんのルーツが中国にあるから。
さださんの出身が長崎というのは有名ですが、ご両親の出身も 長崎の地。
ですが、ご両親が出会ったのが、中国 。
さださんにとって、中国は両親の田舎のような場所だったのかもしれません。
その場所に行き、歩き、人々と接して、中国という国を観たかったのでしょう。
そのために、大借金まで背負ったこと。
若干29歳で、人生どう歩いていきたいか、切々とうたっています。
どんな大きな問題があっても、一歩一歩、前のめりに生きて、当たり前に生きて、
生まれた事の意味を つまづきながら 全うしたいと
そう 歌っています。
強くなりたいと、歌うさださんの苦悩が うたに現れているようで、
今、改めて聴くと、どれほど、の重責を背負ったか、心情が慮られる、私達も
そんな風に生きていかなければ、と思わせてくれる、1曲です。
今、辛くて辛くて仕方ないあなた。
一度、目いっぱい 落ちても落ちても 生きるってことをあきらめちゃいけないって
思わせてくれる 曲です。